◎その季節に合った製造条件

 例えばあめ玉を例にとって考えてみます。あめ玉は主原料が水飴と砂糖です。そのため、温度が高くなると柔らかくなり、また湿度が高くなると粘る性質があります。
 気温と湿度を見てみますと、当地では夏は30℃を超える時があり、冬は0℃近くになるわけですから、1年間で30℃の温度差があります。湿度にしても同じ事が言えます。 この温度差、湿度差があるにもかかわらず、1つの商品を変化のない状態で提供するのはかなり無理があるように思います。
 夏には夏の条件で、冬には冬の条件で製造した商品がその季節に食べるのに最も適していると考えています。あたりまえのことかもしれません。
 気温が何度で湿度が何%だからこの条件でといったマニュアルはありません。全てが職人の勘、手先から伝わる感触、目から伝わる色、状態で判断していきます。それが自然だと思っております。そして出来るだけ自然にと考えております。
 それが最も口にも、体にも美味しいのではないでしょうか。

◎原料と食品添加物

 特にブランド物の原料は使っていません。この土地で簡単に手に入る最も自然に近い原料を使っています。それがこの土地では最も素朴で美味しいのでないでしょうか。
 素材を活かしたと言う言葉を良く耳にしますが、確かにあまり混ぜ物をしない、いろんな要素を足さない方がすっきりとした美味しさになると思います。
 食品添加物は若干の香料と着色料以外は保存料、甘味料、その他一切使用しておりません。
 出来るだけ自然にと考えております。


◎効率の悪い手づくり

 手づくりは確かに効率が悪いと思います。しかし、効率を上げることを追求してきた現代社会でもう一度自然な手づくりにこだわっても良いのではないかと思っております。
 

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